楽器は持っていないとだめか
どんな楽器を買えばよいか
リコーダーの種類
バロック式とドイツ式の見分け方
曲
ルネサンスの曲
楽器の値段
基本的なアルト、ソプラノは個人で持っていた方が便利です。他の楽器は
他のメンバーのを借りても出来ます。
楽器の購入は難しいので、専門家に頼んだ方が良いでしょう。特に木の楽器は
値段も高いですし、長期間使うものですから、しっかりと選んで購入した方が
良いでしょう。最近は安価なプラスティックのものも良いものが増えています。
最初はプラスティックでも構いませんが、それでも専門家に選んで
貰った方が良いでしょう。ドイツ式の楽器は使えません。
先ず、運指の違いで、ドイツ式(ジャーマン式)とバロック式(イギリス式)の二種類が
あります。ドイツ式は日本の小学校で多く使われているものですが、これは
出しにくい音があるので使えません。演奏家は必ずバロック式を使います。
大小いろいろあります。小さい方からクライネソプラニーノ(KSn)、ソプラニーノ(Sn)、
ソプラノ(S)、アルト(A)、テナー(T)、バス(B)、グレートバス(GB)、コントラバス(CB)が
よく使う楽器で、夫々KSn, S, T, GB はC管、Sn, A, B, CB はF管です。つまり、
運指としてはC管とF管の二種類覚えればよいわけです。但し、B, GB, CB は
楽譜は通常へ音記号で書かれます。
S, A, T, Bの四本使う四重奏が基本です。これに追加して五重奏、六重奏などが
作られます。勿論それ以外の編成も沢山ありますが。
楽器の型名に"-B""-E"などが付いていればバロック式、イギリス式の可能性が高く、
"-G"が付いていればドイツ式の可能性が高いです。下から3つ目の指孔、つまり右手の
中指の穴が4つ目、人差し指の穴よりも大きければバロック式、小さければドイツ式です。
小学校で使うソプラノはドイツ式が多く、中学で使うアルトはバロック式が多いです。
最初からリコーダーを指定した曲はあまり多くありません。バロックの頃は
フルートと言えばリコーダーを指している事が多く、また、フルートと
音域を同じにしたヴォイスフルートと言うリコーダーもあり、可成混同して
います。
前期バロック以前では、楽器を指定しない曲が多く、ホールコンソートは
レパートリーになります。ホールコンソートとは、同じ種類の楽器による
コンソートのことで、ヴィオール、金管楽器、声楽、鍵盤楽器などの曲は
リコーダー合奏のレパートリーになります。
古典派以後の楽曲は一つの旋律に和声を付加する所謂モノフォニーが主体と
なっています。そして、旋律も拍子のはっきりしたものが多いため、拍子に
基づいた小節線が全ての声部に通して書かれています。しかし、前期バロック
以前の曲は声部ごとに旋律の現れるポリフォニーの曲が主体です。この場合、
拍子は各声部が独立して持ちますので声部を通した小節線は引けません。
従って、小節線の無い楽譜になります。現在出版されているこの頃の楽曲は
強引に通した小節線を書いているものが殆どですが、タイを使った見難い
楽譜となっています。我々はポリフォニックな曲の場合は小節線の無い
楽譜を使います。
楽器は高い方が良い、安いのは駄目、と言うわけではありません。最近の
プラスティックのリコーダーは可成良くなっていますので、Sn〜Bなら
プラスティックのものもあり、安価です。例えば、
S \2100
A \3200
T \5500
B \38000
くらいです。また、木製のものでも国産でもあり、
Sn \40000
S \40000
A \40000〜\100000
T \70000
B \70000〜\150000
GB \220000
材質によっても値段は違い、また音色も違います。黒檀、グラナディラ、
ローズウッドなどの堅い木は値段が高く、梨、楓などの柔らかい木は
安いです。音色では堅い木ほどはりのある音がし、バロックなどの
ソロ向きで、柔らかい木は音色も柔らかく、合奏向きです。プロの演奏家は
いろいろな種類の楽器を持ち、曲に応じて使い分けますが、アマチュアは
予算の問題もありますので、目的に応じて買うのが良いでしょう。ボックスウッド(柘植)は
ソロ、合奏にも使える中間的な材質です。
ただ、何度も言うようですが、必ず試奏をし、納得のいくものを購入することです。
プラスティックでも個体差はあります。木の場合は個体差も大きくなります。
自信の無い場合はプロに選択を頼んでください。
東京近郊の場合、銀座のヤマハ、山野、武蔵小金井の宮地楽器が年に1回
リコーダーフェアを開いていて、内外のリコーダーの展示販売をしていますので、
こういう機会に試奏、購入するのも手です。